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欧州薬局方Chapter 2.1.7

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「Balances for Analytical Purposes(分析を目的とする天秤)」を使用したコンプライアンスの確保

General Chapter 2.1.7「Balances for Analytical Purposes(分析を目的とする天秤)」は2021年7月に公開され、2022年1月から法的拘束力を持っています。これは、欧州の加盟国だけでなく、欧州市場に輸出する製薬会社も遵守しなければならない医薬品品質管理に関する必須の要件です。欧州薬局方には、米国のUSPと同様の法的地位が与えられています。

General Chapter 2.1.7

  • 校正結果を校正証明書に記録する必要があり、ここに測定の不確かさを含める必要があることを記載
  • 「整備前」校正と「整備後」校正の重要性を強調

 

Ph. Eur. Chapter 2.1.7にはUSP General Chapter 41と同様の検査要件と合否判定基準が設定されています。

このホワイトペーパーではChapter 2.1.7「Balances for analytical purposes(分析を目的とする天秤)」について、その範囲、主要な原則、品質管理システムにおける校正の役割、そして計量機器の正確さと精度を評価するために必要な具体的な性能チェック(日常点検とも呼ばれる)を含め、あらゆる重要事項を説明します。

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Compliant with European Pharmacopoeia Chapter 2.1.7. on Balances

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FAQ(よくある質問)

Ph. Eur. General Chapter 2.1.7「Balances for analytical purposes(分析を目的とする天秤)」の対象を教えてください。

General Chapter 2.1.7の対象は、分析を目的とする天秤です。したがって、欧州薬局方のモノグラフに記載されているすべての計量はChapter 2.1.7の原則に準拠していなければなりません。

備考: Ph. Eur.は医薬品の品質管理に関する参考資料であり、Chapter 2.1.7は医薬品の製造には適用されません。

新しいChapter 2.7.1へのコンプライアンスはどのように確保できますか?

General Chapterは機器の性能を対象としており、天秤の性能を管理して向上させるために定期的に実行する必要がある以下の3つの対策を紹介しています。

  • 測定の不確かさを含む校正(必須)
  • 2回の校正の間に実施する性能チェック(必須)
  • 内蔵分銅により実施する天秤の調整(承認手順)

 

これらの3本の柱を組み合わせることで、既定の許容基準(0.10%)に基づいた効果的で効率的なリスクベースの品質管理と評価を天秤について実施できます。また、これは、計量機器のライフサイクルマネジメントの科学的な標準であるメトラー・トレドのGWP® – Good Weighing Practiceにも完全に則しています。GWPは計量に対するPh. Eur.規制の実装をサポートしており、ここには専門技術員による据付、適格性評価、校正、日常点検が含まれます。

メトラー・トレドのACC校正証明書を欧州薬局方General Chapter 2.1.7「Balances for Analytical Purposes(分析を目的とする天秤)」の証明書と組み合わせることで、精度と正確さの要件に関する天秤の評価が文書化されます。さらに、GWP® Verificationにより、個々の点検と評価を実施し、文書化するための品質の枠組が確立されます。また、校正と個々の日常点検の推奨頻度に関する明確なリスクベースの点検戦略が提供されます。このように、GWP® Verificationは、個々の点検と評価の運用、管理の手順の文書化を行うことで、品質マネジメントのフレームワークの形成をサポートできます。

USP 41に準拠していますが、Ph. Eurの証明書も必要ですか?

はい。各証明書には、特定の薬局方に従ってコンプライアンスを文書化するための専用の記述があります。お客様向け文書で言及されている場合、Ph. Eur. General Chapter 2.1.7またはUSP General Chapter 41に明確に関連付けることができます。

Ph. Eur. 2.1.7の校正証明書には「整備前」と「整備後」の両方のデータが必要ですか?

これは必須要件ではありませんが、トレーサビリティのために強く推奨されます。校正を実施し、その後に調整を行わない場合は、その校正が欧州薬局方の要件をすでに満たしていることを意味します。このような特定のケースでは、整備後校正は廃止され、整備前校正データが整備後校正データと見なされます。