迷光は光度測定の正確度と精度に影響を与える最も重要な要素の1つです。迷光テストの手順は現在、最も関心が寄せられ、幅広く議論されています。これは米国薬局方が紫外線可視分光法に関するUSP 857章を導入し、迷光に対するテストを採用したためです。
光分析機器の性能は、測定の精度と繰返し性に直接影響を与える主な要因です。特に医療分野、製薬分野、産業分野における品質管理で重要な紫外可視分光測定を行う場合、分光計が仕様に従っていることが重要になります。薬局方の規制(USP、Ph. Eur.)に従って作業を行っている研究室では、分光計の性能を定期的にモニタリングして、証拠文書を用意することが重要です。
このホワイトペーパーでは、迷光の発生源と正確な測定方法に関して説明しています。迷光を測定するメソッドを現在と過去のバージョンの米国薬局方で比較し、新しいテストのメリットを紹介します。さらに、迷光に加え、重要な性能検証テストの自動測定についても解説します。
目次
- UV/VIS分光光度計の光学性能
- 性能検証テストによる測定品質の評価
- 迷光とは
- 迷光の測定方法
- 特定波長メソッド(SWM)
- ソリューションフィルターレシオメソッド(Melienz)溶液フィルタ比メソッド(SFRM)
- SWMとSFRMメソッドの評価
- SWM値とSFRM値における迷光値の相関
- さまざまな波長範囲で使用される迷光テスト用の素材
- 迷光を考慮した光学性能パラメータの自動測定