CertiRefモジュールの検証ツールは自動性能検証を分析ワークフローに統合します。新しい迷光テストを含む、USP 857とPh.Eur.に準拠する性能検証をご確認ください。 |
正確で信頼性の高い性能を維持するには、性能検証が欠かせません。米国薬局方のUSP 857では、分光光度計の性能検証で幅広く受け入れられているガイドラインが記載されています。
推奨される検証には、光度測定の精度と繰返し性、波長の精度と繰返し性、機器の分解能の確認に加え、迷光の測定も含まれます。
最近、米国薬局方は、紫外線可視分光法に関するUSP 857章を導入し、迷光に対するテストを採用しました。このホワイトペーパーでは、迷光を測定するメソッドを既存/過去のバージョンの米国薬局方と比較し、新しいテストのメリットを評価しています。また、自動化された光学性能検証についても紹介します。
光学性能検証の自動化
規制対象の研究室で多くの時間を必要とする性能検証がますます求められる中、CertiRefモジュールはUSP 857と欧州薬局方(Ph.Eur.)に準拠し、完全に自動化されたソリューションを提供します。性能の確認はOne Click™で簡単に開始できます。一度性能検証テストを開始すると、USP 857または欧州薬局方に従った認証済み標準物質を使用した測定が自動的に進行します。すべての証明書データは安全にCertiRefモジュールに保存されます。テスト結果は自動で評価され、包括的なレポートが生成されます。これにより、時間を節約して手作業による分析が原因で発生するエラーを回避できます。
UV/VIS分光光度計の性能検証
目次
1. UV/VIS分光光度計の性能検証
1.1 CertiRef™ – 薬局方に準拠した自動性能検証
1.1.1 自動性能検証の仕組みの詳細
1.1.2 CertiRef™の利点
1.2 迷光 – 基礎となるパラメータ
1.2.1 最新のUSPの迷光に関する規制への準拠
1.3 UV/VIS分光光度計のサービス提供
1.3.1 Good UV/VIS Practice
1.3.2 UV/VIS分光光度計の適格性評価
1.3.3 UV/VIS分光光度計の日常的な操作
1.1 CertiRef™ – 薬局方に準拠した自動性能検証
規制対象の環境では、UV/VIS分光光度計の定期的な性能検証が求められます。機器の性能は、測定の精度と繰返し性に直接影響を与える主な要因です。そのため、性能を定期的に監視し、証拠書類を作成することが重要になります。性能検証は複雑で時間のかかる作業であるため、その作業を分析ワークフローに統合することには大きなメリットがあります。この理由から、メトラー・トレドは性能試験用のアクセサリ、CertiRefを開発しました。このアクセサリにより、Excellence UV/VIS分光光度計の校正と性能テストを自動で行うことができます。このCertiRefモジュールは、Excellence UV/VIS分光光度計シリーズのUV7、UV5、UV5Bioの性能検証を自動化し、米国薬局方に完全に準拠したソリューションを提供します。
1.1.1 自動性能検証の仕組みの詳細
UV/VIS分光法の測定品質はスペクトルで定量化されます。性能検証では以下を検証する必要があります。
- 波長位置(x軸)が正しく(波長精度)、安定している(波長の繰返し性)こと
- 強度、吸光率、透過率(y軸)が正しく測定され(測光精度)、安定している(測光の繰返し性)こと
- 測定されたスペクトルの形状が正しく、歪んでいない(分解能トルエン、迷光)こと
Starna Scientific Ltd(英国)が製造/認証した認証済み標準物質(CRM)がこのテストに使用されます。このCRMはヒートシールで密封された石英製セルに充填されており、セルはCertiRefモジュールに収納することができます。このモジュールによりセルが光や傷から保護され、長期的な使用が可能になります。この完全に自動化されたシステムは薬局方の性能校正テストを10分以内に完了し、完了時に詳細な結果を指示計のディスプレイに表示します。結果は機器にも保存され、最大で過去100件の校正の制御チャートを呼び出すことができます。各テストの結果を印刷することも、PDFファイルで保存することもできます。
分光光度計の詳細に関しては、FAQページをご確認ください