寒天培地のpH測定について詳しくは、このアプリケーションノートをダウンロードしてください。 |
一般的なpH電極を使用すると、寒天培地のpHを測定することは困難です。寒天培地プレートは表面が平らで、ゲル状固体の性質を持つため、球状の検出膜を持つ電極を使用すると、サンプルと電極との接触が不十分になります。その結果、サンプルと比較電解液の間に正しい相互作用が発生しません。従来の電極ではこの両方が主な制限要因となり、寒天培地のpH測定時に測定値が変動します。このような課題は、InLab Surface Pro-ISMなどの表面が平らなpH膜を持つ電極の使用により解決することができます。
メトラー・トレドのInLab® Surface Pro-ISMは、高い正確度とすばやい応答時間を確実に提供する、抵抗の小さいガラス膜を使用した特殊電極です。pH検出膜は平らなため、測定時に液絡部がサンプルと完全に接触します。また、この電極は開放型のセラミックリング液絡部も採用しているため、比較電解液がすばやく流出し、その結果、測定の遅延が短縮されます。InLab Surface Pro-ISM電極は、寒天培地などの平らな表面のpHを測定するために適した電極として設計されています。
InLab Surfaceなどの特殊電極を寒天培地のpH測定に使用するメリットについて詳しくは、メトラー・トレドのアプリケーションノートをダウンロードしてください。
以降のセクションでは、栄養培地としての寒天培地の詳細と、pH測定の重要性について説明します。
寒天培地とは?
寒天培地は、固体状の基盤を形成する固体ゲル状ポリマーで構成されています。多くの場合、必要な栄養素を適切な割合で混合し、微生物の培養に適した固体増殖培地を形成します。
寒天培地のpH測定が重要な理由
完全な栄養組成に加えて、培地内での微生物の最適な増殖には安定したpHも不可欠です。培地のpHは、微生物の増殖に適した適切なH+イオン濃度を提供します。細菌内に存在する酵素はpHの影響を受けます。pHの変化によって酵素の変性が起こり、分子のイオン電荷にも変化が生じます。通常は、酵素の触媒特性が失われ、代謝が停止します。栄養豊富な培地があっても、これにより微生物の増殖が阻害されます。
微生物の増殖に最適なpH
ほとんどの細菌は、中性に近いpH6.5~7.0の範囲で増殖します。一部の細菌は、pH値が1.0と低い酸性環境で生息することができます。
寒天培地のpH測定の重要性、適切な電極とGood Measuring Practiceを使用することのメリットについての詳細は、上のボタンをクリックして、メトラー・トレドのアプリケーションノートをダウンロードしてください。