分析ラボ、品質管理ラボ、テスティングラボなどでは、サンプルや標準液の正確な調製は分析の基本的な出発点です。これは、ほんの数例を挙げるだけでも医薬品、化学薬品、食品などの業界に関係しています。
溶液やサンプル、標準液を正確に調製するには、適切な天秤で正確に計量する必要があります。そして、正確な量の溶剤を添加し、必要な濃度にしなければなりません。
この最初のステップの重要性を過小評価したり、正しい計量手順を無視したりすると、その結果、分析全体に深刻な影響が生じる可能性があります。この最初のステップで生じたエラーやばらつきは、その後の分析プロセスを通して最後まで伝播する危険性があり、最終的な結果にまでエラーを引き起こしかねません。
さらに、次の場合もあります。
- やり直し作業の必要性
- サンプルの廃棄
- 規格外製品の調査の可能性
しかし、ラボの多くは、時間がかかり、エラーが起こりがちなフラスコを使用した容量法による手作業のサンプル調製にいまだに依存しています。
容量法によるワークフローでばらつきや不確かさが発生する原因には、次のようなものが挙げられます。
- オペレーターのミス
- ガラス器具の不具合
- 温度
- 汚染物質
- データの記録
重量法によるサンプル調製とはどういう意味ですか?
サンプルや標準液を重量法で調製すると、濃度をmg/mlではなくmg/gで表すことになります。自動化された液体分注では、確実な計量による実重量をベースにして自動的に溶剤が添加されるため、精度の高い濃度を常に得ることができます。これは、手作業による粉体分注が近似量になる可能性があっても、はるかに迅速に行えることを意味しています。正しい目標値を正確に当てる時間のかかる作業(粉体を慎重にすくい、少しずつ添加する)を回避することができるからです。近似量の粉体を添加して正確に計量するだけで、正確に必要な濃度になるように溶剤を添加することができます。
メトラー・トレドのガイドをダウンロードして、手作業のサンプル調製で生じる可能性のあるエラーの原因について詳しくご覧ください。重量法によるサンプル調製が必要な理由をご確認ください。ラボで不正確な濃度調製を今すぐやめる10の理由について、概要を説明します。