製薬/バイオテクノロジーの研究開発に自動粉体分注を使用することにより、スクリーニングや調合などの高スループットアプリケーションの効率を向上することができます。少量の規定量の粉体分注は、製薬のほとんどの研究開発ワークフローにおける需要なステップであり、手作業で行う場合、現時点ではこれがボトルネックになるものと考えられています。この問題を調べるために、ETC(Enabling Technologies Consortium)は既存の粉体分注システムの能力を評価するベンチマーク試験を実施しました。
このETC試験の結果は、自動粉体分注テクノロジーにおけるクアントスのすばらしい機能を強調するものとなりました。クアントスには以下の特長があることがわかりました。
※クアントスは現在販売しているXPR自動分注天びんの旧モデルになります。
正確
- 扱いが難しい多くの物理特性や流動特性があるにもかかわらず、選択した7つの標準粉体を試験対象のあらゆる場所で正確に分注できました。
- 特に、試験した中で最小の目標分注重量である2mgについて、他のシステムと比較して非常に優れた結果が得られました。
簡単な操作
- 標準分注ヘッドと標準パラメータを使用して適切な粉体分注ができました。
- 粉体ごとの分注パラメータの設定に時間を取られることがなく、最適化も不要で、ユーザーに専門知識は求められません。
- クアントスは操作が容易なため、スペシャリストシステムとして使用するだけではなく、ラボのすべてのスタッフが幅広いワークフローに使用することができます。
安全
- グローブボックス、ドラフト、パージボックス、LEVなど、試験対象となったラボ内のすべての場所で一貫性のある正確さと信頼性を示し、分注が必要な粉体へのユーザーの曝露を最小限に抑える適切な封じ込めシステム内でクアントスを安全に操作できることが証明されました。
医薬品の開発ではリキッドハンドリングロボットの使用が十分に確立されていますが、粉体の自動分注はこれよりもかなり困難な道をたどってきました。現在でも、非常に限られた粉体タイプだけに適した特別なシステム、またはトレーニングを受けたエキスパートオペレーターと、粉体タイプごとに手間のかかる設定を必要とする複雑なシステムと見なされることが頻繁にあります。
このケーススタディは、2008年に発売されたクアントス自動粉体分注システムが、極端な物理特性を持つものも含めて幅広い多様な粉体タイプに適切であることを示しています。
特定の粉体タイプに合わせた設定または最適化に時間を取られずに、またエキスパートユーザーのトレーニングなしに正確な結果を得ることができます。クアントスは、誰もが容易に使用できるラボの一般的なウォークアップアプリケーションになります。ユーザーの曝露を最小限に抑えるといった点でも大きな安全上のメリットがあります。また、最も重要なのは、医薬品の研究開発におけるスクリーニングや調合ワークフローのボトルネックの緩和に役立つ点です。
ETC(Enabling Technologies Consortium)のベンチマーク試験により、課題の多い封じ込めシステム環境における2~50mgの分注目標範囲で、クアントス粉体分注テクノロジーが、取り扱いが困難な7つの標準粉体を正しく処理できることがわかりました。この結果を2018年3月のPittconで発表しました。
つまり、クアントスは正確で容易に使用できる安全な粉体分注システムであり、幅広い粉体タイプの取り扱いが可能で、各種の封じ込めシステム内での使用に適しているため、製薬/バイオテクノロジーの多くのラボアプリケーションのボトルネックを緩和することができます。