このケーススタディでは、米国のバイオテクノロジー企業が高性能のpHと 溶存酸素 (DO) モニタリングを実現するためにメトラー・トレドのソリューションを選択した理由を検証しています。 心臓薬のリーディングメーカーのプロセス開発ラボで、技術者は、5 Lガラス製タンクに入っているCHOセルを用いて、組み換えタンパク質を生成しています。 11日間にわたるバッチ培養の状態を監視するために、pHおよびDOセンサが各タンクに設置されます。 pH値は特に重要であり、問題なく培養を行うためには7.4 +/- 0.2を維持する必要があります。 研究室の技術者は、使用しているセンサの欠点に失望していました。 同社は、メトラー・トレドも含め、さまざまなメーカーのセンサを1年間試験しました。 メトラー・トレドはその試験に InPro®3253i pHセンサ、 InPro 6850iアンペロメトリックDOセンサ、およびM700 FOUNDATIONフィールドバス対応変換器を自信を持って推奨しました。
InPro 3253i は、内部加圧型で、液体電解液のpHセンサおよび温度センサでメンテナンスがほとんど必要ありません。細胞培養向けに開発されており、滅菌工程に耐性のあるガラスを採用しています。
FDAに準拠した素材を採用して製造されているInPro 6850i DOセンサは、オートクレーブおよびSIP滅菌が可能で、その検出限度は6 ppbです。 3つの電極を用いた測定原理により、高い測定精度と安定性が実現し、センサの隔膜を素早く交換できるデザインとなっています。
M700 は、モジュールコンセプトをベースにしたマルチパラメータ変換器です。 最大3つのモジュールを組み合わせることが可能で、変換器1台に測定パラメータ用のモジュールを2つと通信用のモジュールを1つ接続することができます。
pH電極、DOセンサ、変換器で構成される完璧な測定ソリューションは、他のソリューションがなし得ない以下の大きなメリットを提供します。インテリジェントセンサマネジメント (ISM®) ISMは、いくつかの先進的な機能によって測定システムの取り扱いとメンテナンスを簡素化していますが、その中でも特にバイオテクノロジー企業にとって関心の高い次の3つの機能がありました。予測診断テスト、センサ事前校正機能および自動センサデータ取得機能です。
試験運用の終了後、お客様はメトラー・トレドのソリューションを選択しました。これは、単に細胞培養中の両方のセンサ性能を考慮して決定したのではなく、ISMが提供する操作性やメンテナンスのメリットも考慮に入れられています。 そのバイオテクノロジー企業は、その後、すべてのpHおよびDO測定ポイント(>100)をISMシステムへ切り替えて、メトラー・トレドの溶存CO2導入しています。