和算箱を使用すると、複数のアナログロードセルをあらゆる計量機器にすばやく安全に組み込むことができます。メトラー・トレドは、ATEX/IECEx認定規格を満たす危険場所向けの高精度和算箱のほか、GMP/NSF認定規格と合わせてEHEDG設計規則も満たす食品/製薬アプリケーション向けの和算箱も提供しています。
和算箱は、わずか0.1 µVの電圧変化が非常に重要な意味を持つアナログ回路内のアナログコンポーネントです。和算箱が貧弱な設計で、温度変化の影響を受けやすく、長期的な安定性が低く、偏置誤差を補正できないなどの可能性があると、アナログスケールの精確さと性能が損なわれることがあります。メトラー・トレドの高精度和算箱製品シリーズをはじめとする最新の和算箱は、このような影響に対して本質的に堅牢であるだけではなく、据付時間が短縮され、メンテナンスしやすいように人間工学的な設計が向上しています。
高精度和算箱は、IP67またはIP69K防塵防水構造のステンレス鋼製ハウジングと、高い正確性・安定性を備えた電子コンポーネントを組み合わせたものです。ハウジングの材質には304（1.4301）または316（1.4401）ステンレス鋼があります。
トリムポットを使用する和算箱とは対照的に、高精度なディスクリート抵抗器は、温度や湿度の影響に対する耐性が優れています。また、ロータリースイッチで高精度な抵抗器のアレイを選択するため、偏置誤差の補正が容易です。トリムポットと同様の使いやすさを維持しながらも、トリムポットに特有の影響されやすさはありません。高精度和算箱を備えたスケールは、長期的な安定性が大幅に優れています。
ロードセル和算箱は、重量や応力を測定するための装置であるロードセルで使用するために特別に設計された筐体です。ロードセル和算箱は、一般的に、複数のロードセルを接続し、対象物の重量を正確に測定できる計量システムを構築するために使用します。ロードセル和算箱には、ロードセルから中央コンピュータまたは制御システムに信号を送信するための、電気系統の接続が含まれています。これらの信号を使用して、測定対象の物体の重量を計算します。ロードセル和算箱には、増幅器やフィルタが含まれている場合もあり、これによりロードセルから正確で信頼性の高い信号を得ます。
ロードセル和算箱は、複数のアナログロードセルを使用するはかりの性能にとって非常に重要です。温度の影響、長期的な安定性、四隅の荷重調整の面で、精確さに効果をもたらします。メトラー・トレドのロードセル和算箱は、優れた長期的な安定性と容易な据付のための機能を備えており、これによりロードセル和算箱の安定した接続が保証されます。温度仕様の厳しい高精度なディスクリート抵抗器によって、時間が経つと不安定になる接点といったトリムポテンショメーターの欠点を回避できます。高精度な抵抗器は金メッキのロータリーディップスイッチで操作し、調整を容易にしています。メトラー・トレドのすべてのロードセル和算箱には、分銅を使用しない校正、CalFree™を使用できます。
精確さへの効果という点において、ロードセル和算箱は過小評価されがちです。ロードセル和算箱は、2つの長所を兼ね備えています。ディスクリート抵抗器が高い精確さと和算箱の長期的な接続を可能にし、ロータリースイッチが和算箱をトリムポット的なシンプルなユーザーインターフェイスに接続します。
ロードセルのサプライヤーとしてのメトラー・トレドが提供するロードセル和算箱は、非常に堅牢な316ステンレス鋼またはFDA認証済みのステンレス鋼で作られています。ロードセル和算箱のケーブル導入部のフィッティングはポリアミド製（ナイロン）、カーボンスチール製（亜鉛メッキ）、またはステンレス鋼製です。このように、さまざまな予算に見合うロードセル和算箱が用意されています。
ロードセル和算箱は、数多くのロードセルを1つの信号に接続し、これを指示計が読み取ります。これらのロードセル和算箱は、複数のロードセルを備えたはかりに使用されます。実際には、和算箱という名称が誤解を生んでいます。平均箱と言った方が名称として適切でしょう。各ロードセルの値を足し合わせるのではなく、すべてのロードセルの信号の平均値を求めます（例: 4 x 50 kg 2 mV/V LCは、200 kgで8 mV/Vではなく、200 kgで2 mV/Vとなる）。
