湿度TGA システム

メトラー・トレドの新しい湿度TGA は、温度と相対湿度(RH)の決められた条件下での物質の測定のために設計されました。大型炉のTGA/DSC1熱重量測定装置の性能と汎用性、そして湿度ジェネレーターを数分で追加することが可能な独自のインターフェースアプローチを兼ね備えた革新的なデザインです。湿度TGAは、制御された湿度ジェネレーター、指定温度で加湿気流を維持するための加熱転送ライン、TGA への取り付け用インターフェイスで構成されています。  
湿度インターフェイス  

湿度TGAは、定評のある大型炉 TGA/DSC 1 熱重量測定装置のアプリケーションの可能性を拡大させました。1台の TGA システムで以下を行うことが可能となりました:
  • 最高 1100 °C または 1600 °C までの、従来型の重量変化実験
  • 決められた相対湿度と温度の条件下における水分の吸・脱着の検討

アプリケーション例 

ポリマー の可塑化 

水は、ポリマーの物理特性・化学特性を大きく変化させます。以下のような影響が見られます: 
  • 可塑化による粘弾性強度の減少
  • 自由体積の増加と膨張によるガラス転移温度の低下

ポリアミドのようなポリマーは、他の多くのエンジニアリングプラスチックスに比べて、より多くの水分を吸収します。以下の図では、ポリアミド 6 の水分吸着量が湿度とともに変化しており、これにより、水の吸収力を測定することができます。この例においては、95% 相対湿度において、8.3% の重量増加がみられました。