ランニングは最も健康に良いスポーツの1つです。ここ数年ほど素足でのランニングが流行していますが、それでもほとんどのランナーにとって優れたシューズは欠かせないものです。そのシューズの品質を保証するためにメトラー・トレドの製品が使用されています。
人間の身体は歩くようにつくられています。本当にそうです。数百万年前、我々の祖先は毎日15kmもの距離を歩いていましたが、現代人の身体活動量は最小限です。日中はオフィスの椅子、夜はソファーに座って過ごします。そして車で通勤し、2階に上るのにもエレベーターを使用します。この受け身のライフスタイルが健康によくないことは誰もが理解しています。
短時間のランニングの大きな意義
時間がないためにランニングができなかった方に朗報です。米国で行われた研究により10kmも走る必要がないことがわかりました。毎日5~10分走るだけで健康が増進され、全くスポーツをしていない人と比べて心臓病で死亡するリスクが45%下がるということです。これは、アイオワ州立大学の研究チームが、15年間にわたり55,000名の成人を対象に行った調査の結果です。
今日では、ランニングを行うための専用のスポーツウェアが人気です。ランニング用品について言えば、機能が鍵です。通気性があり、ランナーの肌を常に乾いた状態に保つために、汗を逃がすものでなければなりません。寒いとき、特に冬には寒さを防ぐ適切なウェアが不可欠です。気温が7℃以下の場合は帽子やヘッドバンドで頭部を保護するようにといった専門家からのアドバイスもあります。ただし、ランニング用品の中で最も重要なものはシューズです。
なぜシューズがそれ程重要なのか
適切なシューズは足を守り、弱い筋肉を支えます。一歩を踏み出すたびに、ランナーの足には体重の3~5倍の負荷がかかっています。シューズはこの負荷を下げ、足の筋肉の損傷を防ぐことができます。これと同時に、シューズのクッションがランニングをより快適にします。クッションの量は個人のランニングスタイルによって異なります。
市場には、軽く、強く、丈夫なモデル、初心者用シューズ、競技用シューズなど、さまざまなランニングシューズがあります。これら全てに共通しているのは、シューズの品質を一定に保つため、シューズを作る原料から慎重に確認が行われている点です。ここでメトラー・トレドの自動融点測定装置が活躍しています。たとえば、スポーツ用シューズの製造では、Excellence自動融点測定装置に内蔵されたビデオ記録機能が大変役立ちます。
ほどんどのランニングシューズの底はプラスチック製で、その厳密な組成は各メーカーの企業秘密となっています。快適な底を持ち、摩擦抵抗に優れた高品質のランニングシューズでは、使用するプラスチックの品質が重要です。「足底の成形プロセスに最適な融解温度を確認するには融点が理想的です。」メトラー・トレド分析担当のHans-Joachim Muhrはこのように述べています。
ビデオ記録機能を備えた自動測定
融点を測定するには、まず材料サンプルを細かく砕いて微粉にし、これをガラス製のキャピラリに移します。使用するプラスチックは非常に柔らかいため、メーカーでは最初に液体窒素で冷却してサンプルを脆くし、砕けるようにしています。ここでキャピラリを加熱するとプラスチックが融解します。Excellence自動融点測定装置はこのプロセスをビデオに記録し、同時にサンプルの融点を測定します。メーカーは材料の変化を厳密に観察し、サンプルの品質についての結論を導き出すことができます。
専門家は品質管理の目的だけではなく、研究開発にも融点を使用して、物質を同定し、その純度を確認しています。メトラー・トレドのExcellence自動融点測定装置は、この分析をシンプルかつ高速にします。ランニングシューズを選び、モチベーションを上げてランニングを開始するまでに時間がかかる方もいると思いますが、Excellence自動融点測定装置で融点を測定するのにかかる時間はわずか5分です。