熱分析 UserCom 2 内容
TAのヒント
- 昇温速度の選択
製品 情報
- DSC821eモジュール
- 冷却オプション(イントラクーラー)
- 測定前のクルーシブルの自動オープン
アプリケーション
- 温度変調 DSC による新たな可能性
- TGA/SDTA による測定
- 接着剤の硬化挙動
ADSC(交流式示差走査熱量測定)の新しい可能性
TGA850でSDTAカーブからの比熱?
複数のユーザーから、少なくともSDTAシグナルから比熱の半定量的測定が可能かどうかというお問い合わせを頂きました。熱量計の感度の温度関数が(まだ)知られていないので、サファイヤクルーシブルメソッドしか使用できません。サファイヤの比熱の温度関数が既知ですので、ブランクカーブによって 補正されたサファイヤ測定を用いた標準化が利用できます。ブランクカーブで補正されたサンプル測定から比熱を計算するためにソフトウェアでは三数法を利用しています:
cp = cpSap • mSap • SDTAProbe /(mProbe • SDTASap)
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TGA/SDTAによる測定
ADSC(交流式示差走査熱量測定)が新しい可能性を開く
通常、DSCでは対象サンプルの熱流速を一定の昇温(または降温)速度で測定します。昇温(または降温)速度-10K/分以上-の速い方が感度は有利(ピーク面積大)ですが、それに伴って温度軸に関連した解像度が低くなります。一方、速度を遅くすれば条件は逆になります:
ほとんど見えないくらいピークは小さくなりますが分離はきわめて良好になることがしばしばです。周期的温度プログラムによるADSCは、この2つの測定モードの長所を組合わせたものです:-速い瞬間昇温速度による高い感度 -遅い平均昇温速度による高い温度分解能
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接着剤の硬化挙動
モデルフリー反応速度論
UserCom前号で、新ソフトウェアバージョンがモデルフリー反応速度論を導入することを見てきました。多数の測定で示されているように、多くの場合、複雑または多段階の反応の場合であっても、伝統的なモデルコンセプトよりも新しいモデルフリー反応速度論の方がかなり正確な予測をすることができます。
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