分銅による校正は、精度が0.03%を超える最も精度の高い方法です。 この方法では、はかりに認証済み分銅を追加し、配管の影響を考慮して、追加した一連の分銅ごとに測定を行う必要があります。 分銅をタンクシステムの上に吊り下げるか載せる機能が必要で、タンクスケールは通常2tまでに限定されます。
タンクシステムやホッパーシステムを支えるロードセルや計量モジュールは、安全かつ高精度に稼働しなければならない重要な構成機器です。 メトラー・トレドは、一貫性のある結果と信頼性の高い作業を実現する、ひょう量に合わせたタンクスケールの校正サービスを提供しています。
サービス内容は次の通りです。
- 分銅による校正
- 分銅と代替物質による校正
- RapidCal™による油圧校正
- POWERCELL®用CalFreePlusによる分銅のいらない校正
分銅による校正
(通常は0~2tまで)
分銅と代替物質による校正
(0~制限なし)
この方法は理論的にひょう量の制限はありませんが、やや面倒で時間のかかる方法です。 はかりが大きければ、最大ひょう量と同じ重さの分銅を吊り下げるのが不可能な場合があるからです。 このような場合、はかりの校正や調整には分銅と不活性物質(精製水など)の組み合わせを使用し、さらに配管の影響も考慮に入れます。 校正する物質が必要なことから校正費用が高くなる場合があります。また、エラーが増えるため、精度は通常0.03%から0.1%の範囲になります。
RapidCal™による油圧校正
(1t~32tまで)
RapidCal™による校正は、迅速に校正ができる、分銅や校正物質が不要、そのため精製水の浪費をなくせるなど、多くのメリットがあります。 高度な油圧システムを用いてテスト荷重をかけ、配管の影響も考慮しながら、目的の基準まで正確に測定します。 達成できる精度は0.1%ですが、これはほとんどのタンクスケールの用途で実行可能です。 RapidCalでは、タンクスケールに特定のアンカーポイントと基礎が必要です。詳しくはメトラー・トレドにお問い合わせください。
POWERCELL®用CalFreePlus
(あらゆるひょう量に)
トレーサビリティを必要としない場合、CalFree™Plusがタンク校正に適した方法になります。 このシステムは、数個のコマンドだけで自動的に校正を行うことができます。 この方法では、工場で実施した校正をエラーなく現場に転送しますが、配管などの影響を考慮に入れることはできません。 そのため、達成可能な校正精度を予測することは困難です。
備考: 分銅のいらない校正方法で定期的に再校正を行わないと、時間がたつにつれて校正エラーへの警告ができなくなります。 この方法は、測定エラーの可能性が重要でない場合にのみ使用してください。