点検頻度の過不足を確認する方法
測定範囲の複数のポイントで天秤やはかりの日常点検を行うのは、かなりの時間と労力がかかる反面、意味のある計量情報が得られない恐れがあります。所定の天秤やはかりで推奨される日常点検の頻度は、不正確な計量結果が業務に及ぼすリスクと影響、ユーザーへの健康リスク、さらにエラーを辿ることができるかどうかの組み合わせによって決まります。不正確な結果のリスクは、以下の質問に対する回答から判断できます:
- 業務に及ぼす影響:誤った計量結果、不正確な計量結果が業務のプロセスにどれくらい影響を及ぼすのか?材料や時間の損失、規格外の結果、やり直し作業、製造ダウンタイム、罰金、製品リコール、顧客の不満、評判の低下などを考慮します。
- 消費者への影響:誤った計量結果、不正確な計量結果が人間、動物、環境にどれくらいの影響を及ぼすのか?
- 検出の可能性:間違った計量結果や不正確な計量結果を直ちにかつ容易に検出できる可能性はあるのか?
天秤とはかりの点検に本当に必要なものと、合理的で適切な点検頻度を設定するためのヒントとコツについて、このガイドでご確認ください。
点検方法、警告、管理限界
日常点検には、適切な校正済みの点検用分銅を用いた感度点検、繰返し性点検、偏置誤差点検が含まれます。警告/管理限界は、対象となるプロセスの許容管理幅によって異なります。警告限界は、計量機器が規格外の状態に近づいたことを示します。管理限界は、機器が目的に適合しないと見なされた時点で示される警告です。
すでに予定が組まれている校正の合間に行う天秤やはかりの日常点検は、計量のプロセストレランス(許容管理基準)を遵守していない状態を早期に検出することで正確さを維持し、適切なタイミングで是正措置を講じることができるようになります。